英語教育
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本校の英語教育の特長

グローバル人材の育成において、英語力の強化はとても大切になります。 まずは本校の英語力強化に向けた取り組みについてご紹介いたします。

小学校での英語教育は2020年に向けて、3年生からの「必修化」および5年生からの「教科化」が始まろうとしています。また、大学や社会でも英語力の必要性が高まるなか、大学入試改革においても、英語の4技能「読む」「書く」「聞く」「話す」を総合的に評価できる問題の出題や民間の資格・検定試験が積極的に活用されることが検討されています。

 

幼少のころから英語を学び、「身に付けた英語力を落としたくない」、「このまま向上させたい」というご要望や、英語を学ぶにあたって、ネイティブ教員から教えてほしい」というご要望など、みなさまからの声もお伺いしております。

 

このように英語の必要性が高まる趨勢のなかで、本校では英語力強化に取り組んでいます。

 

グローバル社会で必要な英語力を身につける取組み

 

圧倒的に多い英語の授業時間とネイティブ教員による週2時間の授業

現状において、多くの公立中学校では英語の授業時間は週あたり4時間実施されているのに対し、本校の英語の授業時間は週あたり6時間、さらに総合的な学習の時間における英語を使用した授業(週あたり1時間)を加えて週7時間、約1.7倍の授業時間数を確保しています。

 さらに、このうち英語の1時間と総合的な学習の時間の1時間を合わせて週2時間はネイティブ教員による授業を実施し、充実した英語教育を展開しています。

本校のネイティブ教員(オレイア先生)の紹介

フィリピン出身のオレイア先生は,2001年に来日されました。

その後,東京や名古屋で英語教育に携われ,2010年4月,縁あって本校に赴任されました。そして,今年度からは専任教員として新たに我々の仲間入りをし,授業のみならず行事や会議にも参加されるようになりました。オレイア先生には1学年の副担任に加わっていただき、これまでの授業を通じた関わりだけでなく、学年のあらゆる活動を一緒にさせていただいています。

授業中はにこやかに生徒一人ひとりと接し,生徒からの人気は絶大で,廊下ですれ違う生徒皆と挨拶を交わす様子が見られます。オレイア先生の授業の延長が日常の場でも展開され,英語がコミュニケーションの手段となっていることが実感されます。

オレイア先生が常に職員室におられることにより,生徒はもちろんのこと,我々教員も英語を口にする機会が増え,場面によっては日本語より英語が先に思い浮かぶなど,“英語脳”が大きく活性化されています。 日本の文化などについて片言の英語が飛び交うこともあり,まさに職員室がグローバルな雰囲気に包まれています。職員室に用がある生徒も,オレイア先生が対応する時には,当然ながら英語で用件を伝えます。

オレイア先生のおかげもあり,ますます英語が日常のコミュニケーションツールになっていくことが期待されます。

 

1年学年主任・英語科 杉本利之

 

「English skills students need in the global society」

To be active global citizens, students should have a good command of English as a global language. They should be able to listen and understand simple daily conversations, express themselves orally using simple phrases and sentences, read, understand and reply to simple information in the global media, such as the internet. However, the level of language proficiency and technology skills depends on the roles each student plays in the global community.

 

「Lessons and teaching strategies to make the ideal student.」

Lessons should be interactive and communicative, promoting global values and cross-cultural awareness. They should aim not only to develop the students’ language skills but also technology and other skills needed to be an effective global citizen. Teachers should engage the students in exploring and learning about the world. They must create an environment that encourages cross-cultural interactions. And each teacher should be the first model of becoming a global citizen.

 

「Things to do to teach the students Global English or English as a lingua franca」

Schools should have more English immersion programs. Students should be exposed to global English in real life situations. Language teachers and other subject teachers should integrate global dimensions within the lessons one teaches. There should be more local and international collaborations with people from different backgrounds and cultures. International travel, if possible, should also be promoted.

 

1学年副担任・英語科 Gerardo A. Olea

授業内容と目標

英語科では「The Best of English for Your Lifetime」を目標にインテイクを重視した授業改革に着手。インテイクからアウトプットへとつなげるために、1年次にはフォニックス(英語の発音とつづりの規則性をルール化した学習法)に基づいた発音とスペルの仕組みを理解し、2年次には海外研修での現地校との交流に向けた英語によるプレゼンテーションスキルの習得を目指します。

ベルリッツとの提携、ネイティブ派遣講師による少人数授業

中等教育学校の開校を機に、グローバル教育を軸とした教育改革の一環として、生徒の4技能の育成を目指したプログラムを検討し、特にリスニング・スピーキングに特化した特別授業を新たに設定することといたしました。

全世界の企業や大学などで指導の経験があり、講師力・指導力・教材力にも定評がある「ベルリッツ(語学学校)」と提携し、講座名をEB ( English Berlitz )として、ネイティブ派遣講師による少人数(1クラスおよそ15人)での世界基準の授業を体験していただけます。

 

 

Q1:授業は楽しかったですか?

Q2:クラスの雰囲気について?

Q3:英語を話し量       

Q4:講師の教え方        

EB(English Berlit)講座の良かったところ(生徒の感想)

 

海外研修につなげます

3 年次 シンガポールでの現地校との交流(予定) 全員参加

4 年次 セブ島での英語合宿 全員参加

5 年次 オーストラリア、カナダ等  希望者対象の研修(メニュー研究中)

 

その他の活動

1 年次は、Osaka English Village を訪問します。(全員対象)

3 年次に、English Camp を行います。(希望者対象)オンライン英会話を行います。(1 年全員対象・2 年以上は希望者対象)

教員の海外研修

現在、英語教員1 名がロンドンで英語教授法の研究のため研修留学中です。

 

英語検定

大学入試改革の議論の中で、英語検定等の資格取得の活用が議論されていますが、本校の英語検定の資格取得状況についてご紹介いたします。

 

平成28年度鈴鹿中学校3年生(現高等学校1年生)の卒業時では、2級3名、準2級50 名、3級48名、4級12名、5級1名、未取得者4名となりました。

中学3年生の推奨目安とされる3級以上は、118名中101名となり全体の86%が資格を取得しております。さらに準2級以上では、53名となり全体の45%を占めています。

 

本年度入学した中等教育学校1年生は、2 級1名、準2級0名、3級2名、4級4名、5級7 名、未取得者105名が現状ですが、パワーアップした中等教育学校の英語教育で力をつけ、今後3年間で、昨年度の3年生を上回る2級10人以上、準2級以上70%以上(生徒3人に2人)、3 級以上100%を目指します。

[対談]本校の英語教育で大切にしていること

・紀平 詞久(授業力向上委員)

・Gerardo A. Olea(グローバル教育推進委員)

・村山 俊輔(グローバル教育推進委員・4年生担任)

・川端 真広(英語科主任・6年生担任)

グローバル時代に必要な英語力とはどのようなものか教えてください。

川端

「端的に言えば、自分が興味のある領域の情報を英語で知ることができる力だと思います。もちろん流暢に英語で話すことも必要となってきますが、伝えたい内容もないのに会話は発生し得ません。自分に知りたいことがあり、そして伝えたいことがあり、それが英語を介して行えることがこの時代に必要な英語力だと思います。」

村山

「少し英語からずれるかもしれませんが、私は「英語」=「グローバル」という連想ゲームのような考えには少し疑問がありますね。近年ではGlobal English(ネイティブ・ノンネイティブスピーカーに関わらず、全ての人の間でコミュニケーションの手段として用いられる英語のこと)という言葉が当たり前のように使われていて、それぞれの地域の発音や表現の違いに関係なく、自分の英語に自信を持って話すことが大切だということが言われています。つまりは、自分以外のものをどれほど受け入れられるか、「多様性の受容」がグローバルの根底にあるのだと思っています。」

紀平

「確かに、近頃はすっかりグローバル社会という言葉が一般的になり、外国との距離はどんどん短くなってきていますね。かつては英語の文法を勉強し、書いてあることを正確に和訳することで海外の知識を得ることが英語学習の意味であったでしょう。時代の流れとともにライティングが必要になり、リスニングが必要になり、ついに現代においてはスピーキング、つまり国際言語である英語で自らの意見を発信する力が求められるようになりましたね。」

オレイア

「近年国連などでも頻繁に取り上げられているGlobal citizen(世界市民)となるためには、やはり紀平先生の言われる国際言語としての英語を上手に使いこなすスキルは欠かせません。生徒たちは当然のこととして、簡単な日常会話の理解や、簡単なフレーズや文章を用いて自分を表現することも必要です。さらに近年では、インターネットなどのGlobal mediaから得られる情報を読んで、理解し、その情報に対する自分の意見を述べることまで求められています。」

では、先生方それぞれが抱いておられる理想や目標に向かって、授業で実践しておられることをお聞かせください。

川端

「本校で6年学ぶことを通して一番身につけて欲しい能力は、自己分析能力と自己マネージメント能力です。自分を客観的に分析し、時代が要請するものと照らし合わせ、その差を埋めるために何をどのように取り組むかを計画立て行動することができれば、人は必ず魅力的になれます。その為に、今まで知識を教え、理解させること重視であった授業形態から、課題ベースの授業形態へとシフトしています。教師が多くを語るのではなく、生徒自らが自分で英語と格闘し、「英文の内容が理解できた」、「言いたいことが英語で言えた」という成功体験を積み重ねる。また、できないことにぶつかった際には、自分に足りない要素を分析させ、次の成功に必要な学習法を自分で発見していく。我々はその手助けになる存在でありたいと思っています。」

紀平

「まさにアクティブラーニングそのものですね。僕は早くから4技能をバランスよく育てていくような授業を展開すべきだと思っています。社会のグローバル化に伴い、大学入試における英語の試験も変わりつつあります。かつての文法・リーディングだけの試験とは違い、これからの大学受験生には読む・書く・聞く・話すという言語の4つの機能全てが求められます。4つの技能は独立したものではなく、むしろ密接にかかわりがあります。どれか一つを伸ばすことで、他の技能のトレーニングにもなります。」

村山

「紀平先生の言われるとおり、これからの時代を生きる学生には、「聞く」・「話す」力がより求められます。しかし、そうした力はすぐに身につくものではありません。聞いたり話したりできるようになるためには、より一層の英語基礎力が必要になります。ですから、授業では徹底的に基礎を反復させ、特に低学年での英語基礎力の構築を図っています。またアウトプット活動の一環として、教科書の内容から生徒たちが感じとったことを、英語で書いたり、発表してもらっています。そうすることで、自ずと4技能が鍛えられていると思います。彼らが読んだり聞いたりした内容は、問題を解くためのものではなく、彼らが様々なことに問題意識を持てるよう助けるためのものだと思っています。」

オレイア

「私はネイティブ教員として、対話型の授業を意識しています。授業は生徒の言語能力を向上させることだけを目的とするのではなく、Global citizenになるのに必要な科学技術や他のスキルを伸ばすことも目的とすべきです。ですから、生徒たちには、パワーポイントやデモビデオなどを用いてのプレゼンにチャレンジしてもらっています。当然のことですが、パワーポイント作成やビデオ編集などは私が指導を行います。もちろん指示は英語です。私たち教員は、生徒たちにとって、Global citizenの見本となるべきです。」

鈴鹿中等教育学校では “インテイク(定着)”重視の授業を目指されているとお聞きしましたが、そのような授業を目指された経緯や、現在取り組んでおられることなどがあれば教えてください。

村山

「私は鈴鹿中等教育学校に赴任して5年目ですが、生徒たちの学習に向かう姿勢が大変素晴らしいといつも感じています。英語でのスピーチやプレゼン・ロールプレイングなどアウトプットの機会には積極的に参加する姿勢が見られ、生徒たちは英語で伝えることの楽しんでいるようですが、一方で、即興で自分の気持ちや考えを表現するのが苦手な生徒が大勢いることにも気が付きました。読む・書く・聞くことはできても、話すに至るまでの知識の定着が不十分だったからだと思います。そこで、生徒たちが自由に英語を使いこなせるよう、「話す」に至るまでの知識の定着を目標に英語授業の改善に取り組みました。」

紀平

「僕は「アウトプット」を通して定着を図っています。講義→文法練習→暗記または和訳→講義→暗記のサイクルではやはり言語は頭に残っていきません。表現の意味を知り、シチュエーションと共に実際に使ってこそようやく自分自身の言葉として心に残っていくのではないでしょうか。「それはアウトプットだ」と言われてしまうかもしれませんが、僕はやはり日本人にとって最も難しい、そうでありながら言語を学ぶことの真骨頂であるスピーキングの活動を通してインテイクへとつなげたいと思っています。」

川端

「確かに、紀平先生が言われるように、従来のただ単に知識を教えることにフォーカスした授業では、インプットを教員側から仕向けるだけで、生徒主体の学習にはなっていなかったように感じます。インテイクは、生徒が自ら必要な情報を、自分の目標としていることを成し遂げる為に吸収することだと思っています。プレゼンであれ、スピーチであれ、自分の伝えたいことを正しく・わかりやすく伝えるために学ぶ文法学習であれば、ただの知識としてではなく、使えるレベル、つまり「話す」レベルまでインテイクできるのではないでしょうか。」

オレイア

「私はこれまでフィリピンと日本、両国の教育現場に携わってきましたが、やはり日本の学校はもっとイマージョンプログラムを導入した方がいいと思いますね。そうすることで生徒たちは実生活の中でGlobal Englishに触れることができます。また、各教科がそれぞれの教科のことを教えるだけでなく、それぞれの授業の中でグローバルな要素を融合することができればもっともっと良くなっていくと思います。」

オレイア先生の言われるように、実生活の中で英語に触れる環境を整えることも今の学校には必要なことなんですね。そこで、鈴鹿中等教育学校では今年度から新たな取り組みをされているようですが、それらの取り組みについて簡単に教えていただけないでしょうか?

紀平

「今年度から総合的な学習の時間をオレイア先生が担当し、英語を学ぶのではなく、さまざまなことを英語で取り組む授業が行われています。英語がまだまだ未熟な低学年のうちは英会話力を高めつつ、異文化理解などを行い、最終的には英語によるプレゼンの発表を行います。」

村山

「本校ではその授業をGIS( Global Integrated Study )と読んでいます。まさに本校のグローバル教育の象徴的な授業だと思います。」

川端

「このGISでは、生徒が英語を介して他国の文化を知り、自国の文化との差異を考え、そして自分の文化を語れるようになることを狙いとしています。」

村山

「例えば、前期課程の2年生で行く広島平和学習の事前・事後指導として、このGISの時間を用いて「平和」をテーマにした教科横断授業が英語で行われているんですよね。今までは日本の観点からしかとらえることができなかった出来事も、他国の観点から問題を見つけることができています。フィリピンがバックグラウンドのオレイア先生だからこそできる授業だと思います。」

紀平

「また、英語の授業は週5時間確保されており、その他にも英会話学校のBerlitzと提携し、よりたくさんのリスニング・スピーキングの機会を保障しています。」

村山

「Berlitzの授業では主に、正しい発音の仕方を学ぶフォニックスを系統立てて教えてもらっています。外部の英会話学校を導入する際、さまざまな英会話学校にデモレッスンを行ってもらったのですが、その中から指導力・教材力に優れていたBerlitzにお願いすることになりました。Berlitzと提携しているのは三重県では本校だけです。本来名古屋などの都市部でしか受けることができない授業を、本校で毎週受けることができるのは大変喜ばしいことですね。」

川端

「生徒たちに答えてもらったアンケートからも評判の良さが伺い知れますよね。また今年度からは、オンライン英会話の授業も導入し、日常の中でできる限り英語のネイティブスピーカーと直接話せる機会を提供しています。」

村山

「マンツーマンのレッスンですから、生徒たちは逃げたくても逃げることはできません。(笑)初めて言葉の壁に直面するかもしれませんが、生徒たちにはその壁を是非乗り越えてもらいたいですね。」

オレイア

「本校のGlobal English Programのおかげで、生徒たちは今まで以上にネイティブスピーカーと交流できる機会が得られています。オンライン英会話ではコミュニケーションスキルの向上だけでなく、テクノロジースキルも学ぶことができています。こうした異文化交流によって、生徒たちはこれまで以上に「多様性( diversity )」に気づいているのではないでしょうか」

生徒の皆さんが、英語に触れる様々な機会を提供されていることがよく分かりました。また、行事に関しても見直しを行い、一から作り直されたとお聞きしましたが、その点についても教えていただけないでしょうか。

紀平

「6年間のカリキュラムの中に散りばめられた各語学研修のプログラムは、どうしても不足しがちなスピーキングの機会保証として大きな意義があります。1年生では校外学習で大阪のイングリッシュビレッジへ、2年生は平和学習で広島を訪れた際に外国人へインタビューに挑戦します。さらに希望者によるイングリッシュキャンプ、3年次と4年次にそれぞれシンガポールとセブ島への語学研修旅行、5年生では希望者がオーストラリアなどへホームステイに行くことができます。」

オレイア

「生徒達にとって異なる文化背景の人々と交流できるたくさんの機会があり、それにより、自分の周りの世界に意識を向けたり、今のグローバル社会において自分たちが果たすべき役割についても認識し始めるようになるでしょう。また、学校の授業で行うロールプレイングやシミュレーション授業で生徒たちが体験したことを、海外で実際に経験できるのは大変すばらしいことだと思います。」

川端

「英語学習における一番のモチベーションとなり得るものは、自分の英語を通して海外の方と意思の疎通が上手に図れた時であると思います。もちろん英語力の素地を作っていくのは日々の授業ですが、そこで学んだことを実際に使用してみることで、今の自分には英語で何ができて、そして次にはどんなことができるようになりたいのかという指針を建てることができるようになるのだ思っています。」